特定商取引法に基づく表記
通信販売
事業者が新聞、雑誌、インターネット等で広告し、郵便、電話等の通信手段により申込みを受ける取引のこと。「電話勧誘販売」に該当するものを除きます。
(以下の内容は概要です。詳しくは、特定商取引法の条文の該当部分を御覧ください。)
特定商取引法の規制対象となる「通信販売」
1.販売形態(法第2条)
「通信販売」とは、販売業者または役務提供事業者(※1)が「郵便等」(※2)によって売買契約または役務提供契約の申込みを受けて行う商品、権利の販売または役務の提供のことをいいます。
- 解説
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たとえば新聞や雑誌、テレビ、インターネット上のホームページ(インターネット・オークションサイトを含む)などによる広告や、ダイレクトメール、チラシ等を見た消費者が、郵便や電話、ファクシミリ、インターネット等で購入の申込みを行う取引方法をいいます(ただし、「電話勧誘販売」に該当する場合は除きます)。
※1「販売業者または役務提供事業者」とは、販売または役務の提供を業として営む者を意味します。「業として営む」とは、営利の意思をもって、反復継続して取引を行うことをいいます。なお、営利の意思の有無については、その者の意思にかかわらず、客観的に判断されることとなります。上記要件に該当すれば、個人でも特定商取引法上の「事業者」となります。また、インターネット・オークションにおける出品者が「販売業者」に該当するかどうかの考え方については、「インターネット・オークションにおける「販売業者」に係るガイドライン」を御参照ください。
※2「郵便等」には、郵便または信書便、電話機、ファクシミリ装置そのほかの通信機器または情報処理に用いられる機器を利用する方法、電報、預金または貯金の口座に対する払込み、のいずれかであれば該当します。
2.特定権利
特定権利とは、以下の権利をいいます。
- 施設を利用したり、役務の提供を受ける権利のうち、国民の日常生活に関する取引において販売されるものであって政令で定められているもの
- 社債その他の金銭債権
- 株式会社の株式、合同会社、合名会社若しくは合資会社の社員の持分若しくはその他の社団法人の社員権又は外国法人の社員権でこれらの権利の性質を有するもの
3.適用除外(法第26条)
以下の場合等には、特定商取引法が適用されません。
- 営業のため、または営業として契約するもの
- 海外にいる人に対する契約
- 国、地方公共団体が行う販売または役務の提供
- 特別法に基づく組合、公務員の職員団体、労働組合がそれぞれの組合員に対して行う販売または役務の提供
- 事業者がその従業員に対して行った販売または役務の提供の場合
- 株式会社以外が発行する新聞紙の販売
- 他の法令で消費者の利益を保護することができる等と認められるもの(例:金融商品取引法に基づき登録を受けた金融商品取引業者が行う販売又は役務の提供)
通信販売に対する規制
1.広告の表示(法第11条)
通信販売は、隔地者間の取引なので、消費者にとって広告は唯一の情報です。そのため、広告の記載が不十分であったり、不明確だったりすると、後日トラブルを生ずることになります。そのため特定商取引法は、広告に表示する事項を次のように定めています。
- 販売価格(役務の対価)(送料についても表示が必要)
- 代金(対価)の支払い時期、方法
- 商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)
- 商品若しくは特定権利の売買契約の申込みの撤回又は売買契約の解除に関する事項(その特約がある場合はその内容)
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 事業者が法人であって、電子情報処理組織を利用する方法により広告をする場合には、当該販売業者等代表者または通信販売に関する業務の責任者の氏名
- 申込みの有効期限があるときには、その期限
- 販売価格、送料等以外に購入者等が負担すべき金銭があるときには、その内容およびその額
- 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任についての定めがあるときは、その内容
- いわゆるソフトウェアに関する取引である場合には、そのソフトウェアの動作環境
- 商品の売買契約を2回以上継続して締結する必要があるときは、その旨及び販売条件
- 商品の販売数量の制限等、特別な販売条件(役務提供条件)があるときには、その内容
- 請求によりカタログ等を別途送付する場合、それが有料であるときには、その金額
- 電子メールによる商業広告を送る場合には、事業者の電子メールアドレス
通信販売における各表示事項についての詳細な説明はこちらをご覧ください。
通信販売広告表示事項Q&Aはこちらをご覧ください。
・広告の表示事項を省略できる場合
広告の態様は千差万別であり、広告スペース等もさまざまです。
したがって、これらの事項をすべて表示することは実態にそぐわない面があるので、消費者からの請求によって、これらの事項を記載した書面 (インターネット通信販売においては電子メールでもよい)を 「遅滞なく」提供することを広告に表示し、かつ、実際に請求があった場合に「遅滞なく」提供できるような措置を講じている場合には、 下の表の通り、広告の表示事項を一部省略することができることになっています。(法第11条ただし書き)
なお、ここでいう「遅滞なく」提供されることとは、販売方法、申込みの有効期限等の取引実態に即して、 申込みの意思決定に先立って十分な時間的余裕をもって提供されることをいいます。 たとえば、インターネット・オークションにおいては、 通常、短期間の申込みの有効期限が設定されており、その直前に多数の者が競い合って申込みをすることも 多いため、 「遅滞なく」提供することは困難であると考えられます。
| 表示事項 | 販売価格・送料その他消費者の負担する金額 | ||
|---|---|---|---|
| 全部表示したとき | 全部表示しないとき | ||
| 代金等の支払時期 | 前払の場合 | 省略できない | 省略できる |
| 後払の場合 | 省略できる | 省略できる | |
| 代金等の支払方法 | 省略できる | 省略できる | |
| 商品の引渡時期等 | 遅滞なく行う場合 | 省略できる | 省略できる |
| それ以外 | 省略できない | 省略できる | |
| 返品に関する事項(返品の可否・返品の期間等条件、返品の送料負担の有無) | 省略できない | 省略できない | |
| 販売業者の氏名(名称)、住所、電話番号 | 省略できる | 省略できる | |
| 法人であって情報処理組織を使用する広告の場合に法人においては代表者名または責任者名 | 省略できる | 省略できる | |
| 申込みの有効期限 | 省略できない | 省略できない | |
| 引き渡された商品が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の販売業者の責任 | 負う場合 | 省略できる | 省略できる |
| 負わない場合 | 省略できない | 省略できる | |
| ソフトウェアを使用するための動作環境 | 省略できない | 省略できない | |
| 商品の売買契約を二回以上継続して締結する場合の販売条件 | 省略できない | 省略できない | |
| 販売数量の制限等特別の販売条件 | 省略できない | 省略できない | |
| 請求により送付する書面の価格 | 省略できない | 省略できない | |
| (電子メールで広告するときは)電子メールアドレス | 省略できない | 省略できない | |
※商品の引渡時期等について、「遅滞なく当該申込に係る商品を送付」を行う場合の「遅滞なく」とは、取引の実態からみて1週間程度である。
※また、通信販売における売買契約の申込みの撤回等についての特約(返品特約)がある場合はその内容(「返品の可否」、「返品の期間等条件」、「返品に係る費用負担の有無」)に係る事項の省略が認められないことから、 「通信販売における返品特約の表示についてのガイドライン」 を参考に表示を工夫するように求めています。更に、インターネット通販の場合には、消費者が最終的に申込む画面においても表示することを定めています。
2.誇大広告等の禁止(法第12条)
特定商取引法は、誇大広告や著しく事実と相違する内容の広告による消費者トラブルを未然に防止するため、 表示事項等について、「著しく事実に相違する表示」や「実際のものより著しく優良であり、もしくは有利であると人を誤認させるような表示」を禁止しています。
3.未承諾者に対する電子メール広告の提供の禁止(法第12条の3、12条の4)
消費者があらかじめ承諾しない限り、事業者は電子メール広告を送信することを、原則禁止しています。(オプトイン規制)
この規制は、通信販売(提供)事業者のみならず、通信販売電子メール広告受託事業者も対象となります。したがって、当該電子メール広告の提供について、消費者から承諾や請求を受けた場合は、最後に電子メール広告を送信した日から3年間、その承諾や請求があった記録を保存することが必要です。以下のような場合は、規制の対象外となります。
- 「契約の成立」「注文確認」「発送通知」などに付随した広告 契約内容や契約履行に関する通知など「重要な事項」を通知するメールの一部に広告が含まれる場合
- メルマガに付随した広告 消費者からの請求や承諾を得て送信する電子メール広告の一部に広告を記載する場合
- フリーメール等に付随した広告 インターネット上で、無料でメールアドレスを取得できるサービスで、無料の条件として、利用者がそのアドレスからメールを送ると、当該メールに広告が記載されるものなどの一部に広告を記載する場合。
4.未承諾者に対するファクシミリ広告の提供の禁止(法第12条の5)
消費者があらかじめ承諾しない限り、事業者はファクシミリ広告を送信することを、原則禁止しています。(オプトイン規制)
当該ファクシミリ広告の提供について、消費者から承諾や請求を受けた場合は、最後にファクシミリ広告を送信した日から1年間、その承諾や請求があった記録を保存することが必要です。以下のような場合は、規制の対象外となります。
- 「契約の成立」「注文確認」「発送通知」などに付随した広告 契約内容や契約履行に関する通知など「重要な事項」を通知する通信文の一部に広告が含まれる場合
- 消費者からの請求や承諾を得て送信するファクシミリ広告の一部に広告を記載する場合
5.前払式通信販売の承諾等の通知(法第13条)
消費者が商品の引渡し(権利の移転、役務の提供)を受ける前に、代金(対価)の全部あるいは一部を支払う「前払式」の通信販売の場合、事業者は、代金を受け取り、その後, 商品の引渡しに時間がかかるときには、その申込みの諾否等、以下の事項を記載した書面を渡さなければなりません。
- 申込みの承諾の有無(承諾しないときには、受け取ったお金をすぐに返すことと、その方法を明らかにしなければならない)
- 代金(対価)を受け取る前に申込みの承諾の有無を通知しているときには、その旨
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号
- 受領した金銭の額(それ以前にも金銭を受け取っているときには、その合計額)
- 当該金銭を受け取った年月日
- 申込みを受けた商品とその数量(権利、役務の種類)
- 承諾するときには、商品の引渡時期(権利の移転時期、役務の提供時期)(期間または期限を明らかにすることにより行わなければならない)
6.契約解除に伴う債務不履行の禁止(法第14条)
通信販売において売買契約の申込みの撤回等ができることから、契約当事者双方に原状回復義務が課された場合、事業者は代金返還など債務の履行を拒否したり、遅延したりすることを禁止します。
7.顧客の意に反して契約の申込みをさせようとする行為の禁止(法第14条)
特定商取引法では、たとえばインターネット通販において、
- あるボタンをクリックすれば、それが有料の申込みとなることを、消費者が容易に認識できるように表示していないこと
- 申込みをする際、消費者が申込み内容を容易に確認し、かつ、 訂正できるように措置していないことを「顧客の意に反して売買契約等の申込みをさせようとする行為」として禁止し、行政処分の対象としています。 具体的にどのようなケースがこれに該当するかは、 「インターネット通販における『意に反して契約の申込みをさせようとする行為』に係るガイドライン」 をご覧ください。
8.行政処分・罰則
上記行政規制に違反した事業者は、業務改善の指示(法第14条)や業務停止命令(法第15条)、業務禁止命令(法第15条の2)などの行政処分のほか、罰則の対象となります。
9.契約の申込みの撤回または契約の解除(法第15条の3)
通信販売の際、消費者が契約を申し込んだり、契約をしたりした場合でも、その契約にかかる商品の引渡し(特定権利の移転)を受けた日から数えて8日間以内であれば、消費者は事業者に対して、契約申込みの撤回や解除ができ、消費者の送料負担で返品ができます。もっとも、事業者が広告であらかじめ、この契約申込みの撤回や解除につき、特約を表示していた場合は、特約によります。
10.事業者の行為の差止請求(法第58条の19)
事業者が、通信販売における広告について、不特定かつ多数の者に誇大広告などを行い、または行うおそれがあるときは、適格消費者団体は、事業者に対し、行為の停止もしくは予防、その他の必要な措置をとることを請求できます。